野中他『憲法』第一四章国会

1.代表民主制と選挙・政党

(1) 代表民主制

直接民主制と代表民主制

 

(2) 選挙・投票の原則

普通選挙――満何歳で「成年者」とするか

平等選挙――議員定数不均衡問題、在外国民の選挙権制限違憲判決

自由選挙――事前運動の禁止、戸別訪問の禁止、文書図画規制、選挙における報道・評論などの規制

直接選挙――間接選挙が憲法上許されるかどうか

秘密投票――投票自書制、投票用紙の検索

 

(3) 選挙・投票の方法

選挙区制――大選挙区制、小選挙区制

投票の方法――単記投票法、連記投票法

多数代表と少数代表

比例代表制――単記移譲式、名簿式

 

(4) 現行制度の仕組みと問題点および改革論

A.衆議院議員選挙

小選挙区比例代表並立制(小選挙区300、比例代表180)

一人別枠方式

重複立候補

政党中心の選挙

B.参議院議員選挙

全国ブロック非拘束名簿式比例選挙(96)+都道府県単位選挙区選挙(146)

3年ごとに半数改選

 

(5) 選挙に関する争訟

選挙争訟

当選争訟

連座制による当選無効・立候補制限

 

(6) 政党

 

2.国会の地位と性格

(1) 国民の代表機関

「代表」の意味…法的な意味ではなく政治的・社会学的意味

「全国民の代表」の憲法的意味…自由委任が原則だが党議拘束は許される

比例代表制と党籍の変動…議席喪失説と議席保有説

政党からの除名と繰上補充…当選無効(東京高裁平成6.11.29)⇔当選無効ではない(最判平成7.5.25)

 

(2) 国権の最高機関

「国権」の意味…権利の主体である国家の意志力(国家法人説)と統治活動をなす諸々の権力の総称

国権の「最高機関」の意味…統括機関説(国家法人説)と政治的美称説と最高責任地位説

 

(3) 唯一の立法機関

「唯一」の意味…国会中心立法、国会単独立法

「立法」の意味…形式的意味と実質的意味

 

3.国会の組織

(1) 二院制

貴族院型、連邦制型、民主的第二次院型

 

(2) 二院相互の関係

組織上の関係

活動上の関係…同時活動の原則、独立活動の原則

権能上の関係…内閣信任・不信任決議権、予算先議権は衆議院のみ、法律案の議決、予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名については衆議院の優越

 

(3) 議院の組織

議院の役員…議長、副議長など

委員会…常任委員会と特別委員会

附置機関…事務局など

 

4.国会議員の地位

(1) 国会議員の身分の得喪・兼職禁止・任期および特典

国会議員の身分の得喪

兼職の禁止

国会議員の任期…衆議院議員4年、参議院議員6年

国会議員の特典…不逮捕特権、発言・表決免責特典、歳費請求権

 

(2) 国会議員の権能

議案の発議権…一般議案は衆議院議院20名以上、参議院議員10名以上

動議の提出権…参議院では一人以上の賛成が必要

質問権

質疑権

討論権

表決権

 

5.国会の開閉

(1) 会期

会期制度

常会・臨時会・特別会

活動の開始…行政府による召集の建前をとるが、議院にも召集要求権が認められる

休会…年末年始など

閉会

 

(2) 衆議院の解散

 

(3) 参議院の緊急集会

集会の要件および手続…衆議院の解散中、国に緊急の必要があるとき、内閣の求めによって行われる

10日以内に衆議院の同意が必要

 

6.会議の原則

(1) 定足数

総議員の3分の1以上

定足数の認定は議院の自主的な判断に委ねられている

 

(2) 表決数

出席議員の過半数

 

(3) 議長の決裁権

「可否同数のときは、議長の決するところによる」

 

(4) 特別多数を要する例外

・憲法改正発議

・議員の資格争訟

・秘密会

・議院除名

・衆議院での法律案再議決

*憲法改正発議は総議員の3分の2、それ以外は出席議員の3分の2

 

(5) 一事不再議

 

(6) 会議の公開

 

(7) 両院協議会

必要的…予算の議決、条約の締結の承認、内閣総理大臣の指名

任意的…法律案の議決

 

(8) 国務大臣の議院出席

 

7.国会の権能

(1) 憲法改正の発議

 

(2) 法律の議決

 

(3) 条約の承認

 

(4) 内閣総理大臣の指名

 

(5) 内閣の報告を受ける権能

 

(6) 弾劾裁判所の設置

 

(7) 財政の統制

 

(8) 皇室財産授受の議決

 

(9) 法律に基づく権能

 

8.議院の権能

(1) 国政調査権

性質…独立権能説と補助的権能説

調査権の範囲と限界…司法権との関係(司法権の独立)、検察権との関係(東京地判昭和57.1.26――ロッキード事件)、行政権との関係(公務員の職務秘密)、人権との関係(証言拒絶)

 

(2) 議院規則

国会法との優劣

 

(3) 議員の懲罰

懲罰事由と懲罰の種類、懲罰の手続き(懲罰委員会)、懲罰と会期 (後会に継続)、懲罰と司法権(裁判所に出訴できるかどうか)

 

(4) 議員の資格争訟の裁判

 

(5) 請願の受理・議決

 

(6) 議員逮捕の許諾および釈放の要求

 

(7) 会議の公開の停止

 

(8) 役員の選任

 

(9) 国務大臣の出席要求

 

(10) 決議

内閣不信任など

 




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です