内田貴『民法III』第3章―弁済による債権の実現

[一] 弁済

1 正常な経過による債権の実現

2 誰が弁済すべきか(弁済者)

第三者による弁済は原則可能であるが、債務の性質上許さないとき、利害関係のない第三者が債務者の意思に反するとき、当事者が反対の意思表示をしたときは不可

3 誰に対して弁済すべきか(弁済の相手方)

(1) 原則

受領権限者

(2) 受取証書の持参人

(3) 債権の準占有者

(a) 準占有者とは何か

表見相続人、無効・取消し・解除により効力を失った債権譲受人、預金通帳と印鑑を所持している人など

(b) 478条の「弁済」の意味

預金担保貸付

(c) 弁済者の善意・無過失

(d) 準占有者への弁済の効果

(4) 受領権限のない者への弁済

4 いつ・どこで弁済すべきか(弁済の時期・場所)

確定期限…期限の到来した時

不確定期限…債務者が期限の到来したことを知った時

期限の定めなし…履行の請求を受けた時

弁済の場所は特定物の引渡はその物の存在した場所、その他の弁済は持参債務が原則

5 何を弁済すべきか

(1) 債権の類型に応じた履行の様態

(a) 特定物債権

善管注意義務

(b) 種類債権

(c) 金銭債権

履行不能がない

(d) 利息債権

利息制限法

出資取締法

貸金業法

(e) 選択債権

(2) 弁済の費用

原則債務者が負担する

6 弁済の効果

(1) 弁済の充当

(a) 合意による充当

(b) 合意のない場合は費用→利息→元本

(2) 弁済受領者の義務

(3) 弁済による代位

(a) 要件――誰が代位できるか

法定代位と任意代位

(b) 代位の効果

原債権・担保権の移転

(c) 弁済による代位をなすべき者が複数のとき

頭割り

7 弁済の提供・債権者遅滞(受領遅滞)

(1) 弁済のプロセス

(2) 弁済の提供の効果

債務不履行の責任が発生しない

双務契約の場合、債権者の同時履行の抗弁権がなくなる

特定物の引渡しにおける注意義務の軽減

増加費用の負担

危険の移転

(3) 弁済の提供の方法

(a) 現実の提供

債権者の信義則上の協力義務

(b) 口頭の提供

債権者の受領拒絶

債務の履行につき債権者の行為を要する場合

(4) 受領遅滞

弁済の提供とほぼ同じ

8 弁済の法的性質

9 供託

(1) 供託とは何か

弁済供託は債務の弁済の効果を発生させる

(2) 手続き

(3) 要件

債権者が弁済の受領を拒絶

債権者の受領不能

債権者不確知

(4) 効果

債権者は供託物還付請求権を取得する

供託者には供託物取戻請求権がある

 

[二] その他の債権消滅原因

1 更改

2 免除

3 混同

4 その他

 

 

 




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