浅野直樹の学習日記

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Pythonで退屈な作業を自動化する「第21章 グラフ作成と画像処理」の訳後感

訳文はPythonで退屈な作業を自動化するです。

画像処理とグラフ作成は大きな分野であり、この章はボリュームが大きかったです。

色とRGBA値といったコンピュータ画像の基礎から説明されているのがうれしいです。

この章で扱われているPillowが使えれば画像関係のたいていの処理はできますし、もし画像認識等でOpenCVを使うことになったとしてもここで学んだ基礎が生きてきます。

原文には曖昧な部分があり、訳す際にサイズの単位であるポイントとピクセルの違いに悩みました。

フォントサイズを表すのによく用いられるポイントはメートルなどと同じような絶対的な単位であり1ポイント=1/72インチで、画面上の最小のドットを表すピクセルは相対的な単位だけれども、Pillowはデフォルトが72dpiなので1ポイント=1ピクセルのように見えるのだと理解して訳を補いました。

第3版で新しく追加されたMatplotlibについては、要点が簡潔にまとめられており、出発点として悪くないです。

この章までで一通りの内容が出揃った印象があります。



Pythonで退屈な作業を自動化する「第20章 メール送信、ショートメール送信、プッシュ通知」の訳後感

訳文はPythonで退屈な作業を自動化するです。

第2版からSMTPとIMAPの詳しい説明がなくなり、プッシュ通知が追加されました。

ntfyというサービスを利用すれば簡単にプッシュ通知が送れることを初めて知りました。

ショートメール(SMS)の送信はやっかいで、私が調べた限り、SMSメールゲートウェイを利用する方法では、日本の事業者と契約している携帯電話へのショートメールの送信をすることはできず、Twilioなど何らかの有料サービスを利用しなければショートメールを送信できないようでした。

Gmailからの送信は、Gmail APIを利用するよりも、アプリパスワードを設定してSMTP送信したほうが簡単かもしれません。



Pythonで退屈な作業を自動化する「第19章 日時、スケジュール、プログラムの起動」の訳後感

訳文はPythonで退屈な作業を自動化するです。

この章は基本的に第2版と同じ内容です。ただし、複数スレッドの話がなくなり、よりわかりやすくなりました。

プロセスやスレッドはOS寄りの低水準の領域であり、退屈な作業を自動化したい事務員などの非エンジニアにとっては難しく感じられるかもしれません。

定期実行が必要になる場面は多いので、タスクスケジューラ、launchd、cronの実行というそれぞれのOSに固有の方法があるということを知っておいたほうがよいでしょう。

時間関係の関数については、エポック秒という考え方と、瞬間的な時刻と幅のある期間の区別を意識すれば、自在に使いこなせるようになると思います。



Pythonで退屈な作業を自動化する「第18章 CSV、JSON、XML」の訳後感

訳文はPythonで退屈な作業を自動化するです。

XMLの説明が追加されるなど、第2版から加筆されています。

割と地味な内容ではありますが、ITに携わる者としては押さえておきたいです。

私は必要に迫られて調べることで何となくこれらのフォーマットを使っていましたけれども、このような体系的な説明を読んで、CSVのreaderオブジェクトのline_num属性で整数の行番号を取得できる、JSONには文字列型、整数型、浮動小数点数型、ブール型、リスト型、辞書型、None型の基本的な型を含められる、XML文書を読み取る2つの方法があるといった新たな発見がありました。



Pythonで退屈な作業を自動化する「第17章 PDFとWord文書」の訳後感

訳文はPythonで退屈な作業を自動化するです。

この章は第2版とほぼ同じ内容になっています。PDFのテキスト抽出をしてからAIによる後処理をする部分は新しいです。

PDFとWord文書はPythonから扱いにくいですが、特に事務系の業務に従事していると避けられないところではあります。

PDFに深入りするととても大変なので、テキスト抽出、回転、ページ結合、重ね合わせあたりに内容を絞ったのは妥当な線だと思いました。




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