第1節 構成要件とはなにか
1 要件と効果
2 構成要件の確定
3 違法・有責類型
(1) 行為類型説
(2) 違法行為類型説
(3) 違法・責任行為類型説
4 構成要件論の実益
第2節 構成要件の要素
1 主体
(1) 身分犯
(2) 自手犯
(3) 法人処罰
2 行為の客体と保護の客体
(1) 行為の客体
(2) 保護の客体(保護法益)
3 行為
(1) 行為論の意義
(2) 有意的行為論
(3) 自然的行為論
(4) 目的的行為論
(5) 実行行為
4 結果
(1) 結果犯と単純行為犯
(2) 具体的危険犯
(3) 抽象的危険犯
(4) 危険の擬制
(5) 即成犯・状態犯・継続犯
(6) 犯罪の既遂時期と終了時期
5 状況と条件
6 主観的構成要件要素
(1) 目的犯
(2) 傾向犯と表現犯
(3) 主観的責任要素
第3節 因果関係論
1 因果関係論の意義
2 因果関係論の必要性
(1) 故意犯における因果関係
(2) 過失犯における因果関係
(3) 結果的加重犯における因果関係
3 因果関係の判断方法
4 条件関係論
(1) 必要条件説(仮定的消去法)
(2) 仮定的消去法の問題点
因果法則の適用公式ではあっても、因果法則の発見公式ではない
(3) 疫学的因果関係
(4) 条件関係の断絶
(5) 重畳的因果関係
(6) 択一的因果関係
(7) 仮定的因果経過
(8) 合義務的代替行為
(9) 論理的結合説
(10) 合法則的条件説
5 相当因果関係論
(1) 条件説
(2) 合法則的条件関係説
(3) 実行行為性の欠如
(4) 相当性説の基礎
(5) 相当性判断の方法
(6) 客観説からの反論
(7) 本書の立場(経験的相当性説)
(8) 相当性説の危機
(9) 判例の検討
(i) 被害者の特殊事情
(ii) 被害者の行為の介入
(iii) 行為者の行為の介入
(iv) 第三者の行為の介入
(v) 判例の評価
物理法則的な原因関係が明確な場合には、たとえ異常な介在事情があっても、因果関係を肯定する
このような結合関係が認められないときは相当性説
6 客観的帰属論
第4節 不作為犯
1 真正不作為犯
2 不真正不作為犯
(1) 不真正不作為犯とは何か
(2) 法益保護の要請
(3) 不作為犯と規範論理
3 不真正不作為犯の成立要件
(1) 不作為の因果関係
(2) 不作為犯の実行行為
(3) 作為の容易性
(4) 作為義務
(i) 保障人的地位
(ii) 作為と不作為の同価値性
(iii) 判例の概観
(iv) 形式的三分説
(v) 社会的期待説
(vi) 先行行為説と危険創出説
(vii) 具体的依存性説(保護の引受け説)
(viii) 結果原因支配説
(5) 本書の立場(排他的支配領域性説)