浅野直樹の学習日記

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2025 / 2月

ITエンジニアとしてのプロフィール(1)昔話

塾講師としての仕事を念頭に置いて10年以上前に書いたプロフィールはありますが、現在主に従事しているITエンジニア関係の記述が薄いので、ITエンジニアとしてのプロフィールを書きました。

 

1982年生まれで、いわゆるデジタルネイティブ世代ではありません。コンピュータとの関わりはこの世代の平均的な姿だと思います。

初めて本格的に触ったコンピュータはファミリーコンピュータです。ビデオゲームの代名詞と言えるあのファミコンです。ドラゴンクエストIVが発売されたくらいの頃で、私は小学生でした。当時はインターネットが普及していませんでしたが、カジノで838861枚のコインを4ゴールドで買えるとか、8回逃げたら常に会心の一撃が出るようになるとか、口コミで伝わってきました。それがオーバーフローによるものだと理解したのは最近のことです。また、ドラゴンクエストIIIでは、マドハンドが現れたときに洗濯バサミでコントローラーのAボタンをずっと押しっぱなしにして一晩放置すれば勝手にレベルが上がるのではないか、と試行錯誤した思い出があります。これは業務効率化のための自動化処理に通じる考え方です。

私が小学生の頃と言えば、「コンピュータ」が社会科の教科書で習うような用語でしたし、ファミコンを除けば身の回りのコンピュータは銀行のATMくらいでした。社会見学で郵便局に行き、ハガキを大きな機械に入れると手書きの郵便番号(当時はたったの3桁でした)を読み取って自動的に仕分けをするのを見た記憶があります。最先端のハイテク機械を見学するという文脈でした。今では手書き数字の分類は機械学習の入門的な内容ですから(scikit-learnでMNIST手書き数字の分類機械学習)、時代が進んだものです。

時代の進化ということでは、当時導入されつつあった図書館の検索システムが思い出されます。ある時、地元の公共図書館にコンピュータ検索システムが導入されました。これは画期的なシステムだったのですが、大きな欠点がありました。「あ」などの短い文字を入れて検索すると、数十分から数時間程度、検索中の状態になって操作を受け付けなくなってしまったのです。そのような状態になってしまったコンピュータについては、図書館職員の方が「調整中」のような紙を用意して画面を隠していました。現代の水準で考えると、文字数でバリデーションをする、タイムアウトを設定するなど、初歩的な対応をすぐに思いつきますが、当時はそれなりの規模の市の公共図書館でもそれくらいのレベルだったのです。牧歌的な時代ですね。

当然学校でコンピュータや情報を本格的に習うはずもなく、かろうじて中学校にはコンピュータ室がありましたが、背景が黒い画面によくわからないまま文字を打ち込む授業があったくらいです。おそらくMS-DOSだったのではないかと思います。中学数学で習う公式が適用できない不規則な形の閉じられた図形の面積を、ランダムに表示したドットの数から推計するデモンストレーションを技術の先生がしてくれたことに感動したのは妙によく覚えています。モンテカルロ法による求積ですね。コンピュータを使って力ずくで問題を解決するという、これまでとまったく異なる発想に魅力を感じたのです。

高校ではそのレベルの授業さえありませんでした。オタクっぽい友人が自分で作ったホームページを学校の図書室からインターネット接続して見せてくれたことがあるくらいです。トップページの入口となっている画像をクリックするとリンクされたページがいくつかあるような、初期に典型的なホームページです。私は携帯電話を持つのが遅かったほうで、高校を卒業する直前(2001年)にようやく携帯電話でメールを送れるようになりました。このあたりの事情は私の業務効率化ツールとの付き合い方でも触れました。

パソコンを使い始めたのもその頃で、初めて本格的に触るようになったPCのOSはWindows Meでした。定期的にデフラグをしても起動に数分以上かかりました。インターネット接続は関西電力が提供していたeo64エアで、月3千円で時間を問わず使い放題でした。テレホーダイとは異なり時間を問わず使い放題だったのは、夜が苦手な私にとってありがたかったです。

公式サイトを探したければエキサイト、カテゴリから階層をたどるならヤフー、単語を入力して検索するならgooのように使い分けていたような気がします。IT関係の事柄でも雑誌から情報を得るのが主流で、ネットランナーとかその手の雑誌の付録CD-ROMからソフトをインストールした覚えがあります。ソフトのダウンロードは窓の杜からもしましたし、とほほのWWW入門を読んでホームページを作ろうとしました。

昔話が長くなってしまったので、ここで一旦区切ります。ITエンジニアとしてのプロフィール(2)ポートフォリオにつながる話に続きます。

 

 

 

 




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