第1節 違法性の実質
1 結果無価値論
(1) 客観的違法論
(2) 主観的違法論
2 行為無価値論
(1) 規範侵害説
(2) 二元的違法論
(3) 行為基準の事前告知
第2節 違法阻却事由
1 構成要件の違法推定機能
2 形式的違法論と実質的違法論
(1) 35条の意義
(2) 法領域における違法の相対性
第3節 違法阻却の一般原理
1 結果無価値論の帰結
(1) 優越的利益保護の原則(第1原則)
(2) 回避義務の原則(第1原則の修正)
(3) 要保護性欠如の原則(第2原則)
2 行為無価値論の帰結
(1) 社会的相当性
(2) 許された危険
第4節 緊急行為と通常行為
1 緊急行為
2 通常行為
第5節 緊急避難
1 緊急避難の法的性質
(1) 違法阻却説
(2) 責任阻却説
(3) 二分説
2 緊急避難の要件
(1) 現在の危難
(2) 補充性の要件
(3) 法益の均衡
3 特別義務者の例外
4 過剰避難
5 誤想避難
6 誤想過剰避難
第6節 正当防衛
1 正当防衛の正当化根拠
(1) 権利行為としての正当防衛
(2) 現場にいる利益
(3) 法確証の利益
2 正当防衛の要件
(1) 自己または他人の「権利」の防衛
(2) 不正な侵害
(3) 侵害の「急迫性」
(4) 防衛行為
(5) 相当性の要件
3 過剰防衛
(1) 刑の任意的減免の根拠
(2) 違法減少説と違法・責任減少説
(3) 責任減少説
(4) 質的過剰防衛・量的過剰防衛
4 誤想防衛
(1) 違法性の錯誤説
(2) 事実の錯誤説
(3) 相当性の誤信
5 誤想過剰防衛
6 盗犯等防止法の特則
第7節 被害者の同意
1 要保護性の欠如
2 傷害と同意
3 危険の引受け
4 同意の有効要件
(1) 同意の時期
(2) 同意能力
(3) 同意の認識
(4) 同意の任意性
(5) 錯誤による同意
(6) 緊急状態の仮装による同意
第8節 推定的同意
1 事務管理型
2 権利侵害型
第9節 正当行為
1 総説
2 法令行為
3 正当業務行為
(1) 医療行為
(2) 安楽死
(3) 尊厳死
(4) スポーツ行為
(5) 報道機関の取材活動
(6) 労働争議行為
(7) 公務員等の争議行為
(8) 自救行為
第10節 可罰的違法性の理論
1 公訴権濫用の理論
2 絶対的軽微型
3 相対的軽微型