1 意義と沿革
(1) 意義
「適法な公権力の行使により、財産権が侵害され、特別の犠牲が生じた者に対して、公平の見地から全体の負担において金銭で填補すること」(最大公約数的な理解)
(2) 沿革
2 実定法上の根拠
(1) 違憲無効説と請求権発生説
(2) 両説の長所と短所
(3) 両説の選択的適用
3 損失補償の要否
(1) 判断基準
侵害行為の特殊性、侵害行為の強度、侵害行為の目的等を総合的に判断
(2) 侵害行為の目的
消極目的と積極目的
(3) 侵害の特殊性
(4) 行政財産の使用許可の撤回
機関の定めのないときは消滅すべき制約を内在させているから権利対価補償は不要(最判昭和49.2.5)
(5) 長期間にわたる土地利用規制
(6) 特別犠牲理論の問題
4 損失補償の内容
(1) 任意買収と一般補償基準
(2) 権利対価補償
完全補償説と相当補償説
(3) 付随的損失の補償
(4) 生活権補償
(5) 精神的損失に対する補償
(6) コミュニティ対策
(7) 公共補償
5 損失補償の時期
(1) 憲法29条3項の趣旨
(2) 土地収用法の規定
「補償なければ収用なし」