科目ごとに基本書をまとめます。
私が読んだものがどの版だったか確認するのが面倒なので、すべて現時点での最新の版で紹介します。
日本評論社の『基本○○法』シリーズは、2022年(令和4年)の予備試験の受験が終わってから読みました。
1.全体像
以下のような連続投稿を予定しています。
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(1)時系列
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(2)基本書…本記事
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(3)判例集
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(4)過去問
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(5)条文
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(6)演習書
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(7)その他
2.憲法
個人的に憲法の基本書にはまだ迷いがありますが、いくつか挙げておきます。
憲法 作 者: 出版社: 岩波書店 発売日: 2019年04月26日 |
憲法1 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2020年05月12日 |
憲法2 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2020年05月12日 |
基本憲法1 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2017年03月22日 |
基本書を通読はしていませんが、過去問を解いたりしているときにわからないことを調べて市川正人さんの論文にたどり着いて読むことも何度かありました。
3.行政法
行政法は、個別的な演習の比重が高いので、基本書としては宇賀克也『行政法』だけでもよいかもしれないと思ったりします。
行政法 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2018年04月09日 |
同著者のもっと分量の多い本も一度読みました。
行政法概説1 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2020年05月26日 |
行政法概説2 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2021年04月16日 |
行政法概説3 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2019年04月25日 |
日本評論社の『基本○○法』シリーズもあります。
基本行政法 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2018年04月18日 |
4.民法
定番ですが、一人の著者が民法の全範囲をカバーしていますし、この度の民法改正の中心人物でもありますから(『民法III 第4版』を読むと民法改正の裏側が垣間見えたりします)、内田貴『民法I-IV』を筆頭に掲げます。
民法 作 者: 出版社: 東京大学出版会 発売日: 2008年06月25日 |
民法 作 者: 出版社: 東京大学出版会 発売日: 2011年07月01日 |
民法3 作 者: 出版社: 東京大学出版会 発売日: 2020年06月08日 |
民法 作 者: 出版社: 東京大学出版会 発売日: 2004年04月20日 |
潮見佳男『民法(全)』も読みました。
民法 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2023年06月20日 |
5.商法(会社法)
まずは会社法部分から。単独著者の以下の3冊を読みました。
株式会社法 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2021年06月11日 |
会社法 作 者: 出版社: 弘文堂 発売日: 2022年04月13日 |
会社法 作 者: 出版社: 東京大学出版会 発売日: 2021年04月13日 |
会社法以外の部分はこれを10年近く前に読みました。読んだのは必然的に古い版です。
リーガルマインド商法総則・商行為法 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2019年04月18日 |
リーガルマインド手形法・小切手法 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2018年12月03日 |
6.民事訴訟法
最初に藤田広美『講義 民事訴訟』を読みました。
講義民事訴訟 作 者: 出版社: 東京大学出版会 発売日: 2013年06月28日 |
次に、新訴訟物理論に興味を持ち、新堂幸司『新民事訴訟法』に挑戦しました。
新民事訴訟法 作 者: 出版社: 弘文堂 発売日: 2019年11月27日 |
そして、学説の整理をしたく、高橋宏志『重点講義民事訴訟法 上・下』を読みました。
重点講義民事訴訟法 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2013年10月25日 |
重点講義民事訴訟法 作 者: 出版社: 有斐閣 発売日: 2014年11月04日 |
最後に、著者の一般向けの本から知った瀬木比呂志『民事訴訟法』を読みました。
民事訴訟法 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2023年01月10日 |
7.刑法
パラパラと見てみた本は他にもいくつかありますが、何度か通読したのは西田典之(橋爪隆補訂)『刑法総論(法律学講座双書)』『刑法各論(同)』です。
刑法総論 作 者: 出版社: 弘文堂 発売日: 2019年04月22日 |
刑法各論 作 者: 出版社: 弘文堂 発売日: 2018年04月17日 |
試験対策としては日本評論社の『基本○○法』シリーズに分があるでしょうね。
基本刑法1 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2019年04月19日 |
基本刑法2 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2018年04月26日 |
8.刑事訴訟法
刑事訴訟法も、学術書に近い基本書と予備校本に近い基本書の両方を読むと理解が深まるかなと思います。
刑事訴訟法 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2021年04月27日 |
刑事訴訟法 作 者: 出版社: 成文堂 発売日: 2021年03月19日 |
基本刑事訴訟法1 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2020年08月25日 |
基本刑事訴訟法2 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2021年04月27日 |
9.法律実務基礎科目
(1)民事実務
要件事実について、記憶力に難のある私は、これら5冊を全部読むことでようやくある程度つかめたという感触を得ました。
新問題研究要件事実 作 者: 出版社: 法曹会 発売日: 2020年09月14日 |
紛争類型別の要件事実 : 民事訴訟における攻撃防御の構造 作 者: 出版社: 法曹会 発売日: 2021年04月28日 |
完全講義民事裁判実務の基礎 作 者: 出版社: 民事法研究会 発売日: 2018年10月16日 |
完全講義民事裁判実務の基礎 作 者: 出版社: 民事法研究会 発売日: 2016年10月21日 |
要件事実論30講 作 者: 出版社: 弘文堂 発売日: 2018年03月22日 |
民事執行法・民事保全法については1冊しか読んでいません。
実践民事執行法民事保全法 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2022年09月01日 |
(2)刑事実務
刑事実務の基本書は何かと言われると悩みますが、便宜上、松尾浩也・岩瀬徹編『実例刑事訴訟法I・II・III』をここで挙げます。
実例刑事訴訟法 作 者: 出版社: 青林書院 発売日: 2022年01月27日 |
実例刑事訴訟法 作 者: 出版社: 青林書院 発売日: 2022年01月27日 |
実例刑事訴訟法 作 者: 出版社: 青林書院 発売日: 2022年01月27日 |
10.労働法
労働法と言えば、この2冊を押さえておけば大丈夫でしょう。
労働法 作 者: 出版社: 日本評論社 発売日: 2020年07月07日 |
労働法 作 者: 出版社: 弘文堂 発売日: 2019年12月13日 |
前者を労働側の主張を組み立てる際の参考に、後者を使用者側の反論を想定して読むというイメージです。