第1節 有責性の要件
1 責任主義
2 責任の本質
(1) 行為・意思責任論
(2) 道義的責任論
(3) 社会的責任論
(4) 人格形成責任論
3 心理的責任論と規範的責任論
4 責任構成要件と責任阻却事由
第2節 故意
1 38条の概観
2 故意の体系的地位
(1) 行為無価値論
(2) 結果無価値論
3 故意の認識対象
(1) 犯罪事実
(2) 違法阻却事由
(3) 意味の認識
(4) 故意の認識対象でない事実
4 故意の種類
(1) 確定的故意
(2) 概括的故意
(3) 択一的故意
(4) 条件付き故意
(5) 未必の故意
第3節 事実の錯誤
1 総説
2 具体的事実の錯誤
(1) 客体の錯誤
(2) 方法の錯誤
(3) 因果関係の錯誤
3 共犯の錯誤
(1) 正犯における客体の錯誤
(2) 正犯における方法の錯誤
(3) 正犯独自の意思にもとづく行為の場合
4 抽象的事実の錯誤
(1) 抽象的符合説
(2) 構成要件的符合説
(3) 共犯過剰
第4節 違法性の錯誤
1 総説
(1) 法の不知とあてはめの錯誤
(2) 違法性の意識の意義
2 学説
(1) 厳格故意説
(2) 責任説
(3) 制限故意説
(4) 実質的故意論
3 判例
第5節 事実の錯誤と違法性の錯誤の限界
1 問題点
2 規範的構成要件要素の錯誤
3 行政犯における事実認識
(1) たぬき・むじな事件
(2) 物品税法違反事件
(3) サンダル履き事件
(4) 禁止区域事件
(5) 無免許運転事件
第6節 過失
1 過失犯の処罰
(1) 特別規定
(2) 明文規定の必要性
(3) 過失犯処罰の合理性
2 過失犯の構造
(1) 注意義務違反としての過失
(2) 旧過失論(予見可能性説)
(3) 新過失論(基準行為説)
(4) 新・新過失論(危惧感説)
(5) 本書の立場
3 過失犯の成立要件
(1) 過失犯の実行行為
(2) 過失犯の違法性と許された危険
(3) 予見可能性の対象
(4) 予見対象の具体性と予見可能性の程度
(5) 予見可能性の標準
(6) 結果回避可能性
(7) 信頼の原則
(8) 管理・監督過失
4 過失の種類
第7節 責任能力
1 意義
(1) 責任能力とはなにか
(2) 刑事未成年
2 責任能力の判断方法
3 原因において自由な行為
(1) 総説
(2) 過失犯とalic
(3) 故意犯とalic
(4) 判例の概観
(5) 実行開始後の責任能力の低下
第8節 期待可能性