私は2013年(平成25年)から予備試験を受け続け、2022年(令和4年)に合格しました。2023年(令和5年)の司法試験を受験する予定です。
時々お問い合わせを受けることもありますし、この時期に予備試験の学習記録をまとめておくのも悪くないと思い、筆を執りました。
1.全体像
以下のような連続投稿を予定しています。
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(1)時系列…本記事
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(2)基本書
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(3)判例集
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(4)過去問
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(5)条文
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(6)演習書
- 司法試験予備試験10年間の学習記録(7)その他
2.この記事を読む前に
(1)雑感
司法試験も予備試験も相対評価であり、配点や出題形式、問題のめぐり合わせもあって、不確実要素が大きいと感じています。短答式試験は一般教養科目の配点割合が高く、その得意・不得意によって戦略が変わります。論文式試験は手応えと結果を一致させるのが難しいです。口述式試験は、一定の知識があることを前提として、臨機応変に対応できるか、試験委員の感触を把握して誘導に乗れるかなど、論文式試験とは異なる部分が問われるように感じました。
(2)私の特徴
- 非法学部、非法科大学院の純粋未修者です
- 予備校は基本的に利用していません(出版物と解答速報は利用しています)
- 暗記が極度に苦手です(いまだに行政法の処分性や原告適格のテンプレート的な言い回しを完全に覚えられていません)
- 読書は苦行ではなく、むしろ休憩だと感じます
- いろいろな科目を教える塾講師を長くしていたこともあり、短答の一般教養科目は何も対策せずに安定して8〜9割取れます
- 受験生との交流はほぼありません
- 仕事の忙しさにムラがあり、勉強時間を計測していません
- 日々の業務や活動で法律を使うことが少しあります
3.過去の成績
最新の結果へのリンクです。そのリンク先に過去の結果へのリンクもあります。
10年分となると結構なボリュームになりますから、表にまとめました。合計点(順位)です。
年度 | 短答 | 論文 | 口述 |
2022年(令和4年) | 197(166) | 256.06(467) | 122(18) |
2021年(令和3年) | 194(327) | 224.07(772) | |
2020年(令和2年) | 166(1607) | 211.45(812) | |
2019年(令和1年) | 191(340) | 174.93(1705) | |
2018年(平成30年) | 182(839) | 231.78(619) | |
2017年(平成29年) | 177(801) | 200.25(1270) | |
2016年(平成28年) | 161(2703) | ||
2015年(平成27年) | 214(95) | 221.69(673) | |
2014年(平成26年) | 179(1288) | 112.18(1810) | |
2013年(平成25年) | 167(2196) |
4.時系列
(1)1〜3年目
それなりの時間を確保して集中的に基本書や判例集を読んで知識をインプットするとともに、過去問にも取り組んで司法試験予備試験の感覚をつかもうとしました。
当時に書いた記事へのリンクを貼っておきます。
3年目くらいになると、何の話をしているのかわからないということはなくなったように感じました。
(2)4〜7年目
この時期には仕事が忙しくほとんど勉強時間を確保できない年もあり、受験しないでおこうかと考えたこともありましたが、毎年受験することだけは自分に課しました。
論文式試験の答案の書き方がわからず、試行錯誤を重ねました。その形跡の記事へのリンクも貼っておきます。
自分なりに論証集のようなものを作ろうとしたり、判例の原文を読み込んだり、旧司法試験の過去問をやってみたり、他の受験生の再現答案を見比べたりと、いろいろしてみました。
(3)8〜10年目
この時期になると、おぼろげながら、論文式試験の答案の書き方が見えてきたような気がしました。
比較的勉強時間を確保できたこともあり、演習書を読んだり、司法試験の論文式試験の過去問に取り組んだりしました。
AIではありませんが、司法試験の論文式試験に関して公開されている出題の趣旨と採点実感を大量に読んで、そこで学習したことを適用するのが最も有効な試験対策であるようにも思われます。
10年目には、個人で答案添削をされている方のサービスを利用しました。
この記事はこれで終わりです。具体的にどの本を読んだのかなどは、次回以降の記事で書いていくつもりです。