浅野直樹の学習日記

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2015 / 12月

LibreOfficeのBaseで団体の名簿と会計を管理する(前編)

何らかの団体を作って活動するとなると、会員名簿と会計帳簿を作る必要に迫られます。私もこれまでにいくつかの団体の会員名簿や会計帳簿の管理をしてきました。現時点での完成形を備忘録と今後の引き継ぎのために記録しておきます。データベースの専門家でもなく、その場その場で調べたり考えたりして行き着いたものなので、不備などがあればご指摘いただけると助かります。

 

1.なぜLibreOfficeのBaseを使うのか

もちろん団体の会員名簿と会計帳簿を紙に記入してもよいです。しかし紙だと手書きと計算の手間がかかる上に、コピーして再利用することも難しいです。

 

次に思いつくのがMicrosoft OfficeのExcel(エクセル)やLibreOfficeのCalc(カルク)といった表計算ソフトを使うことです。私も長らくこの方法によっていました。ただ、会費を受け取ったときに会員名簿と会計帳簿の両方に同じことを記入しなくてはならず忘れそうで不安だったことと、決算などで報告書を作るのが面倒だったことが不満でした。Excelのピボットテーブルは使いづらい印象があります。

 

この2つの問題を解決するためにはデータベースを用いるべきです。Microsoft OfficeのAccessは使える環境になく、MySQLをそのままに近い形で使うのも大げさだと思ったので、結局LibreOfficeのBaseに落ち着きました。

 

2.会員名簿と会計帳簿のテーブルを作成する

具体的な操作方法などは検索すれば出てくるので、ここでは主に考え方を述べます。

 

LibreOfficeのBaseも含めて、データベースはテータを格納するテーブル(表)を作り、必要に応じてクエリー(照会)を出力します。そこでまずはテーブルを作成しますが、重複するデータを入力しなくてもいいように設計することが重要です(正規化)。

 

専門家からは間違っていると言われるかもしれませんが、フィールドタイプは日付なら日付[DATE]、文字ならテキスト[VARCHAR]、その他のカテゴリー分類などなら整数[INTEGER]にして、作成するどのテーブルにも「○○ID」という整数フィールドを作ってプライマリーキー(主キー)を設定すればどうにかなります。

 

私なら次のようなテーブルを作ります。

 

(1)会員名簿

フィールド名 フィールドタイプ
会員ID 整数[INTEGER]
種別 整数[INTEGER]
入会日 日付[DATE]
名前 テキスト[VARCHAR]
フリガナ テキスト[VARCHAR]
郵便番号 テキスト[VARCHAR]
都道府県 テキスト[VARCHAR]
住所1 テキスト[VARCHAR]
住所2 テキスト[VARCHAR]
電話番号 テキスト[VARCHAR]
メール テキスト[VARCHAR]
最終会費納入 日付[DATE]
備考 テキスト[VARCHAR]

02

「種別」は0が退会、1が正会員、2が賛助会員のようにカテゴリーを割り振ります。「フリガナ」は五十音順で並べるときに使います。理屈上は「郵便番号」から「都道府県」と「住所1」の途中までは得られますが、そこまでプログラムしなくてもよいでしょう。「住所1」と「住所2」を分けているのは宛名ラベル印刷の都合です。もしも「生年月日」や「FAX」などが必要なら適当に加えればよいです。

 

(2)会計帳簿

会計帳簿は「現金」や「当座預金」のような形態に即してテーブルを作る方法も考えられますが、単式簿記でよいなら「会費納入」、「その他収入」、「支出」のような機能別にテーブルを作るほうが実感に沿っていてやりやすいです。

 

①会費納入

フィールド名 フィールドタイプ
会費ID 整数[INTEGER]
納入方法 整数[INTEGER]
納入日付 日付[DATE]
会員名 テキスト[VARCHAR]
開始 日付[DATE]
終了 日付[DATE]
単価 整数[INTEGER]
納入合計 整数[INTEGER]
備考 テキスト[VARCHAR]

05

「納入方法」は1が現金で2が当座預金振込といった具合です。月会費で2015年12月から2016年5月まで納入したとしたら、「開始」に2015/12/1、「終了」に2016/5/1のように入力します。「単価」は固定なら省略してもいいですね。「納入合計」は計算で出せますが、日付の引き算は面倒ですし、入力しちゃってもいいでしょう。

 

②その他収入

フィールド名 フィールドタイプ
その他収入ID 整数[INTEGER]
納入方法 整数[INTEGER]
納入日付 日付[DATE]
科目 整数[INTEGER]
摘要 テキスト[VARCHAR]
金額 整数[INTEGER]
備考 テキスト[VARCHAR]

04

「科目」は1なら寄付、2なら雑収入のように数字で費目に対応させます(入力するのは数字です)。「摘要」には「封筒100枚」のように後でわかるように書きます。

 

もし定期的な事業収入があったりすれば別途テーブルを作って必要な形に整えることをおすすめします。

 

③支出

フィールド名 フィールドタイプ
支出ID 整数[INTEGER]
支出方法 整数[INTEGER]
支出日付 日付[DATE]
科目 整数[INTEGER]
摘要 テキスト[VARCHAR]
金額 整数[INTEGER]
備考 テキスト[VARCHAR]

06

先ほどの「その他収入」テーブルとほとんど同じです。ただ、支出は科目の種類が多いので、「補助科目」を設けてもよいかもしれません。

 

これで下準備はできました。

 

 

 



TOEFL受験記録

今年の夏にTOEFLを初体験しました。参考までにそのときの記録を残しておきます。

 

1.結果

最初に結果を載せておきます。

toefl1

toefl2

Reading…26
Listening…22
Speaking…22
Writing…27
の合計97です。区切りとして100点は超えたかったので、やや残念です。

 

2.手続き

TOEFLは受験する手続きが大変です。公式サイトで登録して、試験の日程と場所を選ぶといった作業を英語で行わなければなりません。解説サイトもたくさんあるので、時間を確保してゆっくりやれば大丈夫です。

 

身分証明書はパスポートが強く推奨されています。私はパスポートを持っていないので運転免許証を選んだのですが、そのせいでひと悶着ありました。試験直前に運転免許証だけではダメで身元確認状のようなものも必要だという記載を見つけてものすごく焦ったのです。ともかく主催者に電話をして、英語で必死に状況を説明すると、日本人が日本で受験する場合は運転免許証だけでも大丈夫だという返事をもらうことができました。今となってはいい思い出で、なおかつ問題を解決できたという自信にもなっています。

 

3.試験勉強

とにかく青い公式本を熟読しました。





作 者: 

出版社: 

発売日: 1970年01月01日

問題のパターンが丁寧に分類されていて、採点基準や正答への至り方、そしてレベル別の答案例もついているので、これを読むに限ります。付属のCDを使えばPC上で実際の試験とほぼ同じ体験をすることもできます。

(1)リーディング

リーディングはアカデミックな素材で楽しく読めます。しかし分量の割に時間が厳しいです。設問パターンが独特ですが、5セット分くらい解くと感覚がつかめました。語彙もある種偏っていて、fossil(化石)やsediment(堆積物)などは何度目にしたかわかりません。

(2)リスニング

事務的なやり取りと講義の2種類あり、どちらも大学生活と密接に結びついています。特に講義のほうは内容によって正解率が大きく変わりました。どの程度メモを取るかといったことは数回練習するとつかめます。

(3)スピーキング

日本の英語教育を受けてきた人にとってはこのスピーキングが最大の難所です。私は初めて公式本で練習した時は沈黙してしまいました。これではいけないと思って、少なくとも話し続けられるように、お題について1分弱話すという基本練習を録音しながらかなりやりました。おかげで試験を受ける頃には話し続けられるようにはなりました。

(4)ライティング

テンプレートを覚えて型にはめるというやり方が主流のようですが、あまり型にはまりたくないほうなので、自由に書きました。これも公式本で練習するのが一番です。英語以前の論理的構成もかなり評価に関わるような気がします。

 

4.試験当日

時間に間に合うように到着して、最後まで受験するということが大事です。遅刻は一切認められませんし、持ち物チェックも厳しくされます。そして約4時間の長丁場なので、集中力を切らさないことも重要です。

 

注意点をいくつか挙げると、時間差で複数の受験者がテストを受けるのでスピーキングで他の受験者が話している声がけっこう聞こえることと、ライティングのキーボードがアメリカ仕様で記号の位置が異なることです。あとは青い公式本と基本的に同じです。

 

5.おまけ

青谷正妥先生から学ぶTOEFL | 京都アカデメイア blogという記事も書きました。 TOEFLテストの概要はスピーキングの練習素材などがあるので、よろしければこちらもご一読ください。

 

 

 




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