令和2(2020)年司法試験予備試験論文振り返り

仕事が休みなのをいいことに、今日一日をかけて、昨日、一昨日に受けてきた司法試験予備試験論文の再現答案をアップしました。ついでに感想も書いておきます。

 

全体

毎年のことではありますが、自分の中で過去最高の状態で、全力を出し切ったという感触があります。

今年の5月に司法試験予備試験答案の書き方2をまとめました。そこで書いたことを実践したつもりです。

ここ数か月は、諸事情により、仕事が比較的手薄で、例年になく勉強時間を確保できました。旧司法試験の平成以降の問題を全部解きました。手書きではなくパソコン上でのタイピングですし、一行問題や法改正により今では変わっている問題を飛ばしたりはしましたけれども。答え合わせとして、LECの「論文の森」シリーズやWセミナーの「新論文過去問集」などを参考にしました。

 

憲法・行政法

行政法から手を付けました。処分性については、行政手続法と行政事件訴訟法で同じでよかったっけとか不安になりつつも、大きく外してはいないと信じたいです。〔設問1〕と〔設問2〕で矛盾していないかもやや不安です。法律と条例の関係を書くよりも、侵害留保を書くべきだったのかもしれません。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案行政法

憲法では、博多駅テレビフィルム提出命令事件の枠組みで、公正な裁判の実現の代わりに私生活の平穏を据えればよいのかなと考えました。問題文を読んだ最初の感想は、このような不明確な規定で処罰されるのはダメだろうというものでした。31条の明確性の理論です。漠然不明確と過度の広汎性ってどう違うんだったっけなどと迷いつつも、不明確で押し切りました。全体として、論理のつながりが微妙なようにも感じます。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案憲法

 

刑法・刑事訴訟法

刑法は時代によってあまり変わらないので、旧司法試験の過去問を大量に解いた効果が発揮されたと思います。特に誤想防衛は平成の初期の旧司法試験で何度か出題されており、正解筋に乗れたのではないかと考えております。詐欺罪についても問題文中の事情を拾うことはできたと感じています。私文書偽造罪の成否については大いに悩みました。交通事故の原票の話と同じように考えればよいのではないかと思いつき、そちらに寄せるような解釈を示しました。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案刑法

刑事訴訟法のほうは、そのものずばりという旧司法試験の過去問を解いた記憶がなかったため、条文をさかのぼりながら考えました。このテーマそのものはどこかで読んだことがあったため、ひどく外しているということはないと信じています。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案刑事訴訟法

 

一般教養科目

大学では精神分析を先行していましたから、アンティゴネの話は読む前から知っていました。〔設問2〕では、自然法と実定法の対立軸を出せばよいのだと考えています。一通り書いても指定の行数に少し足りなかったため、最後に私見を入れました。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案一般教養科目

 

法律実務基礎科目

民事のほうはざっと読んで分量に圧倒され、刑事から先に書くことに決めました。

〔設問1〕の犯人性はこれでよかったのだと思います。〔設問2〕は条文を間違えていないことを祈るのみです。〔設問3〕の伝聞もこれでよいはずです。〔設問4〕は列挙しただけで、比較まではできませんでした。全体的にあっさりとした記述になっています。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案法律実務基礎科目(刑事)

民事は〔設問1〕で民事執行法のことを聞かれて面食らいました。余った時間で見直しているときに意思表示の擬制の民事執行法177条を発見し、慌てて追記しました。全体的に、頑張りを見せることはできていると思いますが、勘違いをしているところもあるかもしれません。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案法律実務基礎科目(民事)

 

民法・商法・民事訴訟法

最初に問題冊子をぱらっと見た感触では、民事訴訟法が書きやすそうでした。直前に第4回 将来の損害額の算定基準の変動と損害賠償請求訴訟 – TIPPP’s blogを読んでいたから書きやすく感じたのです。〔設問1〕では、債務不存在確認訴訟の性質、一部請求の可否などが組み合わさっており、書きながら考えました。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案民事訴訟法

次に民法に取り組みました。〔設問1〕では表見代理について検討するのは明らかでしたが、それを否定して終わりというだけではないはずなのに、他の構成がしばらく思いつきませんでした。事務管理だと後見人という事情が活かされないしなどと考えて、信義則による追認の路線かなとひらめきました。もっとも、簡単にこれを認めてよいのかどうかわかりません。事案としては、請求できるという結論にしたかったです。〔設問2〕は民法改正ともからむ債権者代位権と詐害行為取消権という方向性でよいかと思います。このような記述でよいのかどうか不安です。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案民法

商法では残り時間が足りませんでした。細かい条文はかなり落としていると思います。大筋さえ外していなければ上出来といったところです。

令和2(2020)年司法試験予備試験論文再現答案商法

 




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